大阪高等裁判所 平成8年(ネ)2136号 判決 1998年1月30日
主文
一 原判決を次のとおりに変更する。
二 本件訴えのうち、被控訴人の株主総会における本判決別紙(一)、(二)、(四)ないし(八)の各決議不存在の確認を求める部分を却下する。
三 控訴人のその余の請求(当審において追加されたものを含む。)をいずれも棄却する。
四 訴訟費用は第一、第二審を通じて控訴人の負担とする。
事実及び理由
第一 申立
一 控訴人
1 原判決を取り消す。
2 原判決事実及び理由欄第一に記載のとおり。
3 当審において追加された請求
平成八年六月二三日に大阪府堺市小阪所在の小阪会館において開催された被控訴人会社の定時株主総会における、本判決別紙(九)記載の株主総会決議が不存在であることを確認する。
4 訴訟費用は第一、第二審を通じて被控訴人の負担とする。
二 被控訴人
1 本件控訴及び当審において追加された請求をいずれも棄却する。
2 控訴費用は控訴人の負担とする。
第二 事案の概要及び争点
以下に付加等するほかは、原判決事実及び理由欄第二に記載のとおりであるからこれを引用する。
一 原判決添付の別紙を本判決添付の別紙と差し替える。
二 原判決三丁表八行目末尾に「また、被控訴人会社は、平成八年六月二三日に別紙(九)記載の株主総会決議(本件第九決議)をしたとしている(弁論の全趣旨)。」を加え、同五丁裏一、三行目の各「第八決議」をいずれも「第八、第九の各決議」と改める。
第三 当裁判所の判断
以下に付加等するほかは、原判決事実及び理由欄第三に記載のとおりであるからこれを引用する。
一 原判決九丁表末行の「一八、」の次に「一九、」を、同一〇丁表三行目の次に行を改めて「また、甲四五及び弁論の全趣旨によれば本件第九決議がなされたことが認められる。」をそれぞれ加え、同五、七、末行の各「第八決議」をいずれも「第八、第九の各決議」と改め、同一〇行目「員選任決議」の次に「及び第八決議の前年である平成五年度の役員選任決議」を加える。
二 原判決一一丁表三行目「第八決議」を「第九決議」と、同四行目「第七決議」を「第八決議」と、同裏六行目「第七」を「第八」と、同八行目「第八」を「第九」とそれぞれ改める。
よって、本件第一、第二、第四ないし第七の各決議のみならず、本件第八決議の不存在確認請求も却下すべきであり、その余の請求(当審において追加されたものを含む。)は棄却すべきであるから、原判決を変更することとし、主文のとおり判決する。
(別紙)
(一) 昭和五九年五月一二日(本件第一株主総会)
納谷哲雄、中谷一郎、中谷一正、納谷吉郎、納谷通弘、納谷恒次及び納谷計男をそれぞれ取締役に、納谷弘及び納谷健一をそれぞれ監査役に、各選任する決議
(二) 昭和六〇年五月一一日(本件第二株主総会)
営業報告書、貸借対照表、損益計算書及び損失金処分案承認の件についての決議
(三) 昭和六〇年一〇月一九日(本件第三株主総会)
営業報告書、貸借対照表、損益計算書及び損失金処分案承認の件についての決議
(四) 昭和六一年五月一〇日(本件第四株主総会)
納谷哲雄、中谷一郎、中谷一正、納谷吉郎、納谷通弘、納谷恒次及び納谷計男をそれぞれ取締役に、納谷弘及び納谷健一をそれぞれ監査役に、各選任する決議
(五) 昭和六三年五月一五日(本件第五株主総会)
納谷哲雄、中谷一郎、中谷一正、納谷吉郎、納谷通弘、納谷恒次及び納谷計男をそれぞれ取締役に、納谷弘及び納谷健一をそれぞれ監査役に、各選任する決議
(六) 平成二年五月三一日(本件第六株主総会)
納谷哲雄、中谷一正、納谷吉郎、納谷通弘、納谷恒次及び納谷計男をそれぞれ取締役に、納谷弘及び納谷健一をそれぞれ監査役に、各選任する決議
(七) 平成四年五月三〇日(本件第七株主総会)
納谷哲雄、中谷一正、納谷吉郎、納谷通弘、納谷恒次及び納谷計男をそれぞれ取締役に、納谷弘及び納谷健一をそれぞれ監査役に、各選任する決議
(八) 平成六年五月二九日(本件第八株主総会)
納谷哲雄、中谷一正、納谷吉郎、納谷通弘、納通弘及び納谷計男をそれぞれ取締役に、納谷宏武及び納谷健一をそれぞれ監査役に、各選任する決議
(九) 平成八年六月二三日(本件第九株主総会)
納谷哲雄、納谷通弘、納谷計男、納谷吉郎及び納通弘をそれぞれ取締役に、各選任する決議